安全第一とか

製造業に携わっていると、安全第一はもちろん、5Sとか報連相とか指図書とかPDCAとかRoHSとかREACHとか環境負荷物質とか6物質とか10物質とかムリムラムダとか改善活動とかをよく耳にします。目にもします。良い製品を作る上で大切なことということはわかりますが、日々生産に追われていると正直面倒です。ただ、「安全第一」は時に命に直結することもあるので疎かにできません。カッターやハサミを使う時は手を切らないように注意したり、重量物をクレーンで吊る時は落ちてきたらどうしようという恐怖と戦うことになります。危険を伴う作業をする時は誰でも少なからず気を付けると思いますが、インシュロック(ケーブルタイ、結束バンド、ロックタイ)を見て「危険」と思う人はどれだけいるでしょうか。つまり、インシュロックを使ってケーブル類を束ねた後、インシュロックの余分な部分をニッパで切ってみた目をスッキリさせるのが一般的ですが、その切断面が物言わぬ凶器に変貌することは、ケガをした人ならおわかりではないでしょうか。いとも簡単に手の甲や腕を切り裂く、あの鋭利な切断面。ニッパの背をしっかりインシュロックの根元に押し付けて切断面が出っ張らないように切る人に、私は出会ったことがありません。

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とても痛いです

 

頭痛

頭痛との付き合いは10年以上になります。片頭痛の外来が流行り始めた(?)ころから頭痛外来に通い始めました。最初に通ったのが新橋(正確には汐留)にあるクリニック。予約制ではなかったので、早朝の電車で現地へ行き、開院前から長蛇の列に並び、待合室で長時間待ち、診察はわずか1分。診察室のドアの前に次の人は立って待ち、診察室から出て来た人と入れ違いで入室する。先生の膝の上にはバインダーで挟まれた約10人分のカルテが積まれ、一番上のカルテが今診察している人のもの、というやり方でした。眠そうな覇気のない声でボソボソ話し、ハイ終わり。ほどなくしてそのクリニックと別れを告げました。今は別のクリニックに通院し、予防薬と、頓服としてトリプタンを処方してもらっています。トリプタンは薬価が高く、1錠飲むたびにため息をついていましたが、ジェネリックが出た時には狂喜乱舞したものです。なかなかしつこい頭痛ですが、もうすぐ月1回皮下注射するだけの頭痛予防の新薬が認可されるとのことで、ちょっと期待しています。

とある旅行記との出会い

サギ一団との死闘を経て、人を信じることやめた翌日、市内の日系デパートに出かけました。目的はなかったのですが、日本人向けの大きな本屋がそのデパートにあり、フラっと入店。そこで、平積みになった文庫本の中に異彩を放つ表紙が目につきました。タイトルは、「東南アジアなんて二度と行くかボケッ!……でもまた行きたいかも。」すごいタイトルだなと思い、表紙の、民族衣装を着た美女の写真にも惹かれ、手に取ってパラパラ立ち読み。そしたら肩を震わせて笑いをこらえるのが大変なくらい面白い。著者は、さくら剛さん。日本で買うよりも割高だったがバーツで即購入、即ホテル直帰。爆笑しながらあっという間に読み終わり、帰国していろいろ検索。当時発売されていた旅行記は、インド、アフリカ、南米、中国(順不同)。他にも、科学、心理学、哲学、経済学、時事問題などの書籍を出版していて手当たり次第に購入。年齢は私と一つ違いで同世代、A型で神経質で筋が通っていないことがキライで海外が肌や体質に合わないことも私と酷似。陽か陰かと言われれば明らかに陰のキャラクターも私と同じ。勝手に非常に親近感を覚え、さくら剛さんにハマりました。購入した書籍を繰り返し読んでいくうちに、当初の感動も徐々に薄れてきてしまいました(これは限界効用逓減の法則?)。そんな頃、ふと本の表紙の耳の部分のさくらさんの紹介文を見てみたところ、ネットラジオさくら通信」配信中、と記載されていました。最初に購入した本にも記載があることは気付いていたが、その時はあまり気にしていなかった。サイトにアクセスして聴き始め、またハマった。2011年から放送が始まり、私が聴き始めたのは2018年頃。現在はスマホアプリもあり、繰り返し聴いています。このスマホアプリはクラウドファンディングで製作されたもので、協力した人へのお礼が、未公開の放送が聴けたりさくらさんが海外から絵葉書を一枚ずつ書いて送ったりさくらさんとの飲み会に参加できたりと盛りだくさん。飲み会に参加する勇気はないが、未公開放送と絵葉書はホントに欲しかった。さくら通信は、さくらさんと山本さんお二人で放送しています。山本さんはネットラジオ「トリカゴ放送」の代表者さんで、さくら通信が始まる以前からネットラジオを配信されているかたです。曲がったことがキライで神経質なさくらさんとは対照的に、山本さんはザックバランで細かいことは気にしないタイプで、お二人の陰陽同士のかけあいがとても面白い。なお、さくら通信Podcastでは「コメディ」に分類されていて、真面目な放送もありますが、基本的にはお下劣変〇話しです。でも200回以上の放送を聴いて、それまで知らなかったこともたくさんあり、いろんな意味で勉強させてもらっています。

 

さくら通信公式サイト

さくら通信 | 6流作家・さくら剛の泣き言ネットラジオ(号泣)

トリカゴ放送公式サイト

トリカゴ放送トリカゴ放送 » バックパッカーのあやしい裏話

 

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この他にも多数の書籍があります

 

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それは、ワットポー方面に観光に出かけた時のことです。ホテルで旅行雑誌を広げてルートを確認。アソークで地下鉄に乗り換えて終点(当時)のフアランポンで降りようと決めました。フアランポンの駅員さんに「ワットポーへは歩いて行ける?」と聞いたら、「それは遠い。タクシーに乗りなさい」との返答。地上への階段を上がりながら駅員さんの言うことを無視して歩いていくことに。まっすぐに伸びた道の両側には、台所のステンレス製のシンクやトイレの便器を売っている店が立ち並んでいました。しばらくして、「ハロー。旅行者か?」と青年に声をかけられました。「そうです」と答えると、「どこへ行くんだ?」「ワットポー」「俺と同じだ。一緒に行こう」となり一緒に歩き始めた直後、後ろから「ハロー」とまた声をかけられました。振り返るとおばさんで、「俺の母親だ」と。私はその母親となぞの握手を交わし、3人で歩き始めました。後ろから来たタクシーを青年がつかまえ、後部座席に私と青年、助手席に母親。目的地まで母親は終始無言、私と青年は雑談。なんでも彼はクアラルンプールから来たらしく、旅行中とのこと。10分ほどで青年が指定した場所に着いたのですが、どうみても観光地ではなく、ただの路地裏の駐車場でしたが、少し歩くと広い川が現れました。一見ただの岸壁で船の姿は見えませんでしたが、真下を見たらタテに細長いボートが。「これに乗れ」というので、飛び降りるような感じで乗船。船には3人+最後尾で操縦するおじさん。茶色に濁った明らかにキレイじゃない川のしぶきを全身で浴びながら「ずいぶん豪快だな」とのんきなことを考えていたような気がします。おもむろに青年が「俺達は宗教が違うからワットポーの建物に入れない。だからこの船からお祈りをする。ほらあれがワットポーだ。お前もお祈りをしろ」というので、3人でなぞのお祈りが始まりました。お祈りも終わり、再び疾走する船。他の船ともすれ違いましたが、どの船も観光客で満席。・・・そして、広い川の真ん中でエンジンが止まり、青年が、「この船は50人乗りだからお前が50人分払え。5000バーツだ」と。この時点ですでに気が動転していましたが、どこかで「まだ騙されてない」と思う自分もいたり。サイフを取り出し中身を見たら、1000バーツ札1枚と100バーツ札数枚、あと1万円札1枚。青年に中身を示し、「これしかない」と言ったら、「この札(1万円札)は何バーツだ?」というので、「3000くらいかな」と言ったら、「じゃあ1000バーツとこの札(1万円札)をもらう」とのことで交渉成立。「ちょっと足りなくてゴメン」となぞの謝罪をして、最後に青年と母親と握手。コトも終わり、船は出発した場所とは違う場所に接岸。一人では上がれないほどの高さがあったので、近づいてきた男に手を引っ張ってもらい地上へ。男に「200バーツよこせ」と言われすんなりお支払い。通りに出ると観光客がたくさんいました。現在地がまったくわからなかったのでしばらくウロウロ。たまたまやってきたタクシーを止め、助手席の窓から「フアランポンステーション!!」と絶叫し、乗り込んだ。動悸がすごかったことを覚えています。しばらくしてドライバーが「着いたぞ」というので車内から外を見たら、なぜか日本のブルートレインのような客車の列車が。「フアランポンは地下鉄だろ!地上に駅はないだろ!」と文句を言ったら、「いやフアランポンだけど・・・」と困惑している。こりゃダメだと思い料金を支払っていかり肩で歩いていたら、地下へ行く階段が登場。フアランポン駅は、地下鉄と、長距離列車の始発駅でもありました。ドライバーさんごめんなさい。ギリギリ地下鉄の運賃を支払
い、無事(?)ホテルに帰還。異常なまでに気を張り詰めていたからか、直後に吐いてしまいました。当時を振り返ると、生きている喜びを実感します。

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ホントにワットポーだったのかな?

 

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青年の画像の一部を編集しました

 

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10年くらい前に、海外に子会社ができたのをキッカケに、年2回ほど技術指導を名目に海外出張するようになりました。1回の出張は約2週間。平日はホテルと目的地を車で往復する毎日。30年間ほぼ日本から出たことがなかったため、日本がすべての標準だと思っていました。朝、会社に着く前にコンビニ(日本の大手コンビニチェーン)に寄るのですが、そこで日本のコンビニとの大きな違いに驚愕しました。レジは横並びに4つ。そのうち2つが稼働していて、店員は各レジに一人ずつついています。残り2つのレジはcloseになっているのですが、なぜかレジの後ろのスペースにレジについている2人を除いて5人立っているのです。ただ立っているだけではありません。全力でリラックスして談笑しています。朝の通勤時間帯ということもあり、レジ待ちの客で長蛇の列。しかし談笑店員たちは意に介さず。レジを待ちつつその人たちを見て、「マジオマエラシゴトシロヤ」と持っている菓子パンを握りつぶしたものです。他のコンビニにも行くようになってから、ここのコンビニは酷いということがわかりましたが、基本的にどこのコンビニも店員さんはリラックスモード。私語をしながらレジ打ちするのがリズムとなっているようです。コロナの影響で1年以上空いてしまっていますので、おおらかな店員さん達に会えることが待ち遠しいです。

友だち

親友、友だち、知り合いなどいろんな言い方がありますが、親友はおろか友だちは数人しかおらず。普段は自宅と会社の往復です。同じ時間に起きて、同じ時間に家を出て、同じタイミングで信号を渡り、同じ時刻の電車の同じ車両の同じドアから乗って、同じ時間にタイムカードを打刻して、仕事して帰宅、の繰り返し。極せまーいコミュニティで過ごす毎日。朝、駅のホームで電車を待っている時にいつもいる人が数人います。私は無意識のうちに「今日もいるな」とコッソリ目視確認していますが(男女問わず)、他の人もそういう感じなのでしょうか。